子どもの未来は眠りから
こんにちは。さいたま市南区鹿手袋のいちかわ歯科です。 今回は、千葉伸太郎先生の著書 『子どもの脳をつくる最高の睡眠〜勉強、運動のできる子は、鼻呼吸している〜』 をもとに、睡眠と健康、そして歯科の関わりについてお話ししたいと思います。
睡眠の質は、子どもにも大人にも不可欠
睡眠は、体と脳を休めるためだけでなく、心身の健康を保ち、日中の集中力や免疫力、ストレス耐性を維持するためにも欠かせないものです。 子どもに限らず、大人にとっても「質の良い睡眠」は健康の土台となる大切な時間です。 とくに現代は、テレビやスマートフォン、ゲームなどによる夜更かしや生活リズムの乱れが睡眠の質を低下させている家庭も少なくありません。こうした生活は、家族全体の健康に大きな影響を及ぼします。 まずは、子どもだけでなく、家族みんなで睡眠習慣を見直すことが大切です。
成長ホルモンと睡眠の深い関係
子どもにとって、睡眠は「成長」と「脳の発達」に直結する重要な時間です。 睡眠中、とくに深いノンレム睡眠の間に多く分泌される成長ホルモンは、骨や筋肉だけでなく、内臓や神経の発達にも関与しています。 しかし、睡眠時間が短かったり、睡眠の質が低かったり、いびきや無呼吸がある場合には、このホルモンの分泌が妨げられ、心身の発達に様々な影響を及ぼします。 たとえば
・顎や顔の骨の成長に影響し、歯並びや噛み合わせが乱れる
・集中力が続かず、学習や運動能力の低下につながる
・不安感やイライラが強くなり、心の安定を欠く などが挙げられます。
睡眠と「呼吸」の密接なつながり
千葉先生の著書でも強調されていますが、鼻呼吸は健康な睡眠と成長にとって欠かせない要素です。 反対に、いびき・口呼吸・睡眠時無呼吸といった問題があると、睡眠中に十分な酸素が取り込めず、慢性的な酸素不足を引き起こしてしまいます。これが、集中力低下や発達の遅れ、不機嫌・不安定な情緒にもつながるのです。 さらに、口呼吸が癖になっていると、歯並びや顎の発達にも悪影響を及ぼし、虫歯や風邪にもかかりやすくなるという弊害もあります。
睡眠の質を高める「お風呂」の力
睡眠の質を高めるために、日常生活で手軽に取り入れられる習慣のひとつが入浴です。 就寝の1〜2時間前に、38〜40℃程度の熱すぎないお湯に10〜15分ほどつかることで、体の「深部体温」が一時的に上昇します。 この深部体温は、入浴後にゆっくりと自然に下がっていくことで「眠気」を誘い、深い眠りへと導いてくれると言われています。 シャワーだけで済ませてしまう日も多いかと思いますが、短時間でもしっかり湯船につかることで、睡眠の質に大きな違いが出てきます。子どもはもちろん、大人の睡眠の質改善にもおすすめです。
歯科だからこそできる、睡眠と呼吸のサポート
私たちいちかわ歯科では、歯並びや口呼吸のチェックにとどまらず、呼吸や睡眠の質が疑われる場合には、耳鼻科や小児科と連携しながら包括的なサポートを行っています。 以下のようなサインが見られる場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
・寝ているときにいびきをかく
・お口ぽかんが目立つ
・いつも口で呼吸している
・顎や歯並びが気になってきた 歯の健康を守ることは、見た目の問題だけではなく、成長や脳の発達、情緒の安定にも直結する重要なテーマです。
家族で始める「睡眠改革」
子どもを取り巻く環境を整えるには、家族全体の協力が不可欠です。以下のような工夫を、ぜひ日々の生活に取り入れてみてください。
・就寝・起床時間を一定に保つ
・寝る前はスマホやテレビを控える
・寝室を暗く・静か・適温に保つ
・夜はリラックスできる時間を確保
・寝る前に湯船にしっかりつかる習慣をつける こうした小さな工夫の積み重ねが、将来の健やかな心と体を育てる大きな力になります。
「よく眠れる毎日」は、子どもの未来をつくります。 お子さまの歯や呼吸、睡眠について気になることがありましたら、いつでもいちかわ歯科へご相談ください。 私たちは、ご家族の健康な毎日を応援しています。