口腔機能低下症とは?オーラルフレイルとの違いを解説 ~武蔵浦和・中浦和のいちかわ歯科~
こんにちは。
武蔵浦和・中浦和エリアにある「いちかわ歯科」です。
以前スタッフとともに「多職種連携講習会」に参加し、東京歯科大学 老年歯科補綴学講座 主任教授 上田貴之先生による「オーラルフレイル及び口腔機能低下症への対応」について学んできました。
近年「人生100年時代」と言われる中で、歯科医療の役割は単に虫歯や歯周病を治療するだけではなく、
“食べる”
“話す”
“飲み込む”
といった「口腔機能」を守ることへ大きく広がっています。
今回の講習では、これからの歯科医院に求められる「口腔機能管理」について、非常に実践的なお話を伺うことができました。
以前、当院ブログでも「オーラルフレイル」についてご紹介しましたが、今回はさらに一歩踏み込み、「口腔機能低下症」という保険診療にも関わるテーマについてお伝えしたいと思います。以前のブログはこちらをご覧ください。
「オーラルフレイル」とは、“お口のささいな衰え”を意味する言葉です。
例えば、
・むせやすくなった
・硬いものを避けるようになった
・滑舌が悪くなった
・口が乾く
・食事に時間がかかる
・薬が飲みにくい
こうした変化は、単なる加齢ではなく、お口の機能が低下しているサインかもしれません。
日本老年歯科医学会でも、「健口(健康な口)」と「口腔機能低下」の間にある状態としてオーラルフレイルが定義されています。
参考:日本老年歯科医学会
重要なのは、“早く気づけば改善できる可能性がある”という点です。
講習会でも、「フレイルは可逆性があり、適切な対応によって改善する可能性がある」
という考え方が繰り返し強調されていました。
オーラルフレイルが“状態”を示す概念であるのに対し、「口腔機能低下症」は検査・診断基準に基づいた正式な病名です。
現在の歯科医療では、
・噛む力
・舌の力
・飲み込む機能
・口の乾燥
・舌や唇の動き
・咀嚼機能
・口腔衛生状態
などを客観的に評価する検査が整備されています。
これらの検査は、特別な施設だけではなく、一般の歯科医院でも、より取り組みやすい方向へ制度改定が進んでいます。
2026年の6月に診療報酬改定され、検査に関する施設基準の緩和や算定項目の拡充も予定されました。
今後さらに「口腔機能管理」が歯科診療の中で重要になっていくと考えられます。
今回の講習で特に印象的だったのは、「数値を上げることが目的ではない」という考え方でした。
口腔機能管理の本当の目的は、
“美味しく食べる”
“楽しく会話する”
“社会とのつながりを保つ”
という生活の質(QOL)を守ることです。
例えば高齢になると、筋力や体力は少しずつ変化していきます。
その中で、「機能を改善する」だけではなく、「今の状態を維持できる」ことも、とても大切な成果になります。
これは、これからの高齢社会における歯科医療の大きな役割だと感じました。
口腔機能は、入れ歯治療や被せ物治療とも密接に関係しています。
「新しい入れ歯を入れたのにうまく噛めない」という場合、単純に入れ歯だけの問題ではなく、
・舌の力
・飲み込む力
・咀嚼筋の機能
・口腔周囲筋
などが影響していることがあります。
講習会では、「補綴治療前に口腔機能を評価することの重要性」についてもお話がありました。
今後は、単に歯を治すだけではなく、“口全体の機能”を見ながら治療計画を立てることが、ますます重要になると感じています。
武蔵浦和・中浦和周辺でも、高齢化が進む中で、
「しっかり食べられる」
「安全に飲み込める」
「会話を楽しめる」
という機能を維持することが、健康寿命に直結する時代になっています。
歯科医院は、虫歯や歯周病を治療する場所であるだけでなく、“食べる力を支える医療機関”としての役割が求められていると感じています。
当院でも今後、
・口腔機能低下症のスクリーニング
・検査や評価体制
・患者さん向け説明資料
・トレーニング指導
・多職種連携
などを、少しずつ整備していきたいと考えています。
オーラルフレイルは、“ちょっとした変化”から始まります。
・最近むせる
・食事に時間がかかる
・柔らかい物ばかり選ぶ
・口が乾く
・滑舌が悪くなった
そんな変化がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
いちかわ歯科では、武蔵浦和・中浦和地域の皆さまが、「いつまでも美味しく食べられること」を大切にしながら、これからの歯科医療に取り組んでまいります。
医療法人H-P Smile いちかわ歯科
院長 市川賢一
〒336-0031 さいたま市南区鹿手袋
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